こんばんは。古書店のHITODE BOOKS(ヒトデブックス)です。
最近また「ビックリハウス」を仕入れまして、検品がてら流し読みしていたところ、1979年9月号のある記事に目がとまりました。
↑原田治さんの表紙、かわいいです
「今月のビックリハウス賞」という記事で、鈴木和次さんというおじさんが表彰されていたのです。
鈴木さんは「鬼退治」という射的のようなゲームをするためだけに15年間も花やしきに通い続けていたそうです。それがビックリハウス的に「我が道をゆく尊さを教えてくれました」という事になり取材に至ったようです。鈴木さんいわく、花やしきは入園無料(1979年当時)なので通いやすいのだとか。それでも電車とバスを乗り継いで花やしきに行き、一日で3000円から8000円くらいをゲームに使っていたそうなので、なかなかの出費。しかも1979年の3000円は、消費者物価指数で計算すると今の12000円くらいに相当するのです…鈴木さんの情熱が伺えます。
↑投球フォームにもそれが出ています
記事では編集部と花やしきの広報らしき人とのやり取りも載っているのですが、鈴木さんが花やしきの一員になっているような雰囲気が伺えてほほえましいものでした。
私、花やしきには何度か行った事があります。あの二流を貫き我が道をひた走る感じが好きなのです。そして「ビックリハウス」は前にも書きましたがかなりしょうもなく、これに大勢の人が仕事として関わっていたという事が良いなと思います。70年代、80年代の日本の余裕や勢いを感じます。そんなわけで、花やしきとビックリハウス、とても良い組み合わせでした。