こんばんは。防災・災害の本もごくたまに仕入れる古書店・HITODE BOOKS(ヒトデブックス)です。そういう本を意識的に集めているわけではないですが、歴史や美術の雑誌は災害について取り上げる事が意外と多いのです。
さて、以前ブログに「本や雑誌にはさまっているものも面白い」という事を書きました。先日仕入れた古い建築雑誌にもチラシがはさまっていまして。本所消防署などが昭和31年8月に出した「御知らせ」です。
本文にはこんな言葉が。
「関東大震災より三十三周年」!
昭和31年とはそんな時代だったのですねぇ。今から33年くらい前の大きな出来事といえば、昭和天皇の崩御。当時私は物心つくかどうかという年頃だったので事の重大さが分かっておらず、そのため記憶もおぼろ…。光GENJIが大人気だった事など、身近な事だとわりと覚えています。そんなような時間の感覚…改めて考えてみると意外と生々しいものです。しかしながら、当時の人々の情報源といえば新聞、ラジオ、雑誌あたりでしょうか。過去の事が風化していくスピードは今の比ではなかったのではと思います。
このチラシには、関東大震災は地震の後の火災で多くの人が亡くなったので防火に気をつけましょうと言う呼びかけと、地震の発生時刻にサイレンを鳴らすというお知らせが書かれていました。これを読み、なぜだか映画「ALWAYS三丁目の夕日」の世界でサイレンが鳴るのが思い浮かびました。